写真: 大橋 愛
執筆:小林美香(写真研究者)
出版社:HeHe
言語:日本語/英語
サイズ:25.7 x 21.0 cm
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裁縫箱を通して「裁縫」という営みを見つめることは、「衣」を服を消費物として扱うだけではなく、 自分自身や身近な他者の身体と時間の経過に深く関わり、ケアをする手段の中に位置づけられる営みの総体を考えることでもある。 -小林美香(写真研究者)
写真家・大橋愛が写した100人の裁縫箱。 裁縫好きの母が持つ裁縫箱に注目したのが、撮影のきっかけとなり、その後、対象を広げ撮影は続けられました。 代々引き継がれたであろう重厚な裁縫箱から、お菓子の空箱、簡素なプラスチックの工具箱、藤の入れ物、布袋、 小分けのジップロックなど身軽さを感じるものまで、 小さな裁縫箱は、それ自体は日用品でありながら、箱の選び方や、道具の種類、整理や収納の仕方に、 持ち主の個性や指向性があらわれています。
ともに時間を重ね、趣さえ滲ませる裁縫箱から、人の温もりが感じられ、不思議と心落ち着く写真集になりました。
1974年、神奈川県生まれ。1995年、東京綜合写真専門学校卒業。主な個展に「arche」(2019年、POETIC SCAPE、東京)、「イヤーンの村」(2014年、銀座フォト・プロムナード、東京)、「piece」(2013年、FOIL GALLERY、京都/hpgrp GALLERY 、東京)、「UNCHAINED」(2008年、FOIL GALLERY、東京)など。写真集に『arche』(2019年、poetic scape)、『piece』(2013年、 FOIL)、『UNCHAINED』(2008年、FOIL)、『Longe daqui』(2004年、新風舎)がある。