コレクション: 本濃研太
ダンボールにアクリル絵具で着彩した「ダンボール彫刻」をメインに活動をする彫刻家、本濃研太さんのブローチとマグネットをご紹介します。ひとつひとつ丁寧につくられた作品は、ダンボールを素材にしていますが、柔らかな木のような風合いをもっています。動物や自然、日常によく見る事物をモチーフとして、そこにはアニミズム的な魅力に溢れています。本濃さんに制作の経緯をお伺いしました。
「とにかく大きな彫刻を作りたい。できればあまりお金をかけずに。」
という発想から2003年ころよりダンボールで彫刻を作ることをはじめました。
「お金をかけずに」というところから始まりましたが ダンボールで作られる無骨でコントロールしづらいアンバランスな雰囲気が僕の作りたいものに合っていたので 以後ずっとダンボールで彫刻を作ることを続けております。
大きい彫刻は、置ける場所が限られており、制作日数もかかるので価格を高く設定しなければならず、あまり多くは売れません。
僕の作品の保管場所はどんどん埋まっていってしまいますが、作りたいものはどんどん出てくるので小さめの作品も作ることになっていき、最終的にはブローチのような小ささの作品にもたどり着きました。
あまり深くは考えておりませんでしたが、ブローチは、作品を身につけられより作品を身近に感じられるという良さがありました。またマグネットは、どの家庭にでもある冷蔵庫などに貼っていただくことで、 これもまた作品を身近に感じていただけることができるものになりました。
ブローチマグネットともにダンボールで形を作りアクリル絵の具で色を塗って仕上げております。アクリル絵の具は乾くと耐水性がありますし、アクリル絵の具をたっぷりと塗っておりますので、ちょっとの雨に濡れたぐらいではへっちゃらです。
本濃研太
1978年北海道生まれ、神奈川県在住。
2003年より、ダンボールで成形しアクリル絵の具で着彩した、繊細かつ大雑把な”ダンボール彫刻”を中心に活動。
2012年に宮城県「風の沢ミュージアム」、2015年に千葉県「ふなばしアンデルセン公園子ども美術館」で大規模の個展を開催。また、演劇集団「風煉ダンス」、「 渋さ知らズオーケストラ」、「白崎映美&とうほぐまづりオールスターズ」の公演に舞台美術として参加。越後妻有トリエンナーレ2018、瀬戸内国際芸術祭2019に参加。
2020年「第23回岡本太郎現代芸術賞」特別賞受賞。
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