音楽と美術のあいだ -大友良英

音楽と美術のあいだ -大友良英

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著者:大友良英
出版社:フィルムアート
サイズ:A5判・並製


音楽って? 美術って? そのあいだって?
それが音楽であるとか美術であるとか、そんなもんは本当はどうでもいいと思っているんです。でも、「そもそもそれって何なの?」ってところから考えてみると、今までゴミクズだと思っていたものが輝きだすことだってあって、あ、輝かなくてもゴミクズのままでも充分素敵だと思えることもあって、そんなことをやっているちょっと風変わりだけど素敵な人たちと話していく中で思ったのは、名付けようもないことをやるってことは、自分の手で未来を見つけることなんじゃないかってことなんです。この本にはそんなことが書いてあります。(大友良英)

「あいだ」というのは「関係」のことなんです。
自分のやってることは、録音できたり、録画できるものではなくなってきてるって自覚もはっきりあったけど、それって、(……)録音してもそこからこぼれるような、録画してもその画面には映らないようなもの、記録を超えた何かと何かの関係、そしてそれが生まれる場や空間、そしてその状況をつくりだすことに大きな魅力を感じるようになったってことだと思います。
それが音楽であるとかないとか、本当はどうでもいい感じがしてるんです。
美術作品でも、そうでなくても、どうでもいい。
「日常を非日常に転換する」とか「非日常のものが日常に作用する」あるいは「異界を見せる」でもいいし、そんな回路をつくっていくのが僕らの仕事のような気がしています。(大友)

著者略歴
大友良英(おおとも・よしひで)
音楽家。1959年、神奈川県横浜市生まれ。実験的な音楽からジャズやポップスの領域までその作風は多種多様、その活動は海外でも大きな注目を集める。また映画やテレビの劇伴作家としても数多くのキャリアを有する。近年は「アンサンブルズ」の名のもと、さまざまな人たちとのコラボレーションを軸に展示作品や特殊形態のコンサートを手がけると同時に、一般参加型のプロジェクトにも力を入れている。東日本大震災後は十代を過ごした福島でプロジェクトを立ち上げ、現在もさまざまな活動を継続中。2012年には、「プロジェクトFUKUSHIMA !」の活動で芸術選奨文部科学大臣賞芸術振興部門を受賞。2013年、「あまちゃん」の音楽でレコード大賞作曲賞ほか数多くの賞を受賞している。2014年、独立行政法人国際交流基金アジアセンターとともに「アンサンブルズ・アジア」を立ち上げ、音楽を通じたアジアのネットワーク作りに奔走している。2015年、札幌国際芸術祭2017のゲストディレクターに指名される。
著書に『MUSICS』(岩波書店)、『大友良英のJAMJAM日記』(河出書房新社)、『シャッター商店街と線量計』(青土社)、『学校で教えてくれない音楽』(岩波新書)ほか多数。