「マル農のひと」金井真紀

「マル農のひと」金井真紀

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著者:金井真紀、道法正徳

出版社:左右社 
言語:日本語
サイズ:12.8 x 18.2 cm

 

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爆笑必至。パワーワード満載で描く、超パンクな「農のひとびと」ノンフィクション!!
瀬戶内海に浮かぶ島の農協で仕事をしながら道法正徳さんがたどり着いた魔法のような農法ができるまで。ギュッと縛って砂利を撒く驚きの農法はどうやって確立されたのか。 2部では農法実践者のはなしを聞く。隠れキリシタン、水俣、原発…変なおっちゃんに連なるやっぱり変な農のひとたちのはなしから、色とりどりの人生が見えてくる。


 道法さんは国内外を縦横無尽に飛びまわり、各地の農家を集めて講習会を開き、技術を伝えているおじさんだ。いわば「 流しの農業技術指導員」。
 道法さんが説く農法はあまりにも独特なので、初めて耳にした者は誰しも半信半疑になる。曰く、芽の伸ばし方、枝の切り方、実を摘むタイミングなどを工夫すれば、肥料を一切使わなくても作物は元気に育つ。そのうち農薬も不要になる。
 穀物もくだものも野菜もおいしくつくることができて、収量も増える。つまりこれは地球環境を守るとともに儲かる農業 への道である……。
 道法スタイルは既存の自然栽培や有機栽培とはまったく違う。もちろん肥料や農薬をたっぷり使う昔ながらの農協のやり方とはまるで相容れない。ところが道法さん自身がかつて農協の指導員だったというのだから、はなしは俄然おもしろくなってくる。
(「はじめに」より)




目次

はじめに
登場人物

第1部 農の伝道師、道法正徳さんのはなしシンプルでまったく新しい農法ができるまで

農法を伝えるために、東へ西へ
え? 縛るだけでいいの?
チャラ男、技術指導員になる
すべては、ひとつの疑問から始まった
ひとを見ないで、ミカンを見る
大切なのは石ころじゃった
ちょっといっぷく1 改めてミカンについて考える
かっこいい先輩、現る
「禁断の縛り」との出会い
その栽培方法はデマですよ
あっと驚く植物ホルモン!
いままでのせん定はまちがっていました
ガリレオになった日
そしてついに、本格的な左遷……
手抜きして、いいミカンをつくる
くだものも野菜も仕組みは同じ
道法スタイルの伝道師となる

第2部 それぞれの農の挑戦
道法スタイルの実践者たち

ゲルに住み、リンゴを育てる 林貴士さん
父親に隠れて道法スタイルを実践する ヘイさん 
ちょっといっぷく2 肥料はいいやつか、悪いやつか
自然栽培を研究する科学者 矢野美紀さん 
酪農から転身し、無肥料リンゴを模索する 松村暁生さん
震災後の福島で、電力およびワインをつくる 山田純さん
ちょっといっぷく3 自然農法とか有機農業とか
兵庫・丹波に住まう農の達人 橋本慎司さん
走り続ける公務員と水俣病のはなし 福田大作さん

おわりに
DOHO STYLE 応援隊

 

金井真紀 (カナイ・マキ)

1974年生まれ。テレビ番組の構成作家、酒場のママ見習いなどを経て、2015年より文筆家、イラストレーター。著書に『世界はフムフムで満ちている』『酒場學校の日々』(いずれも皓星社)、『はたらく動物と』(ころから)、『パリのすてきなおじさん』(柏書房)、『サッカーことばランド』(ころから)、『虫ぎらいはなおるかな? 』(理論社)など。農業経験は、田植えの手伝いをわずかに5回ほど。


道法正徳 (ドウホウ・マサノリ)

1953年広島県呉市豊浜町豊島生まれ。肥料・農薬を施さない安全でおいしい果樹・野菜づくりの提案、地球環境に重要な地下水を守る農業技術の普及に努めている。国内外で指導、講演を行う。株式会社グリーングラス代表。著書に川田健次名義で『高糖度連産のミカンづくり』(農山漁村文化協会)、監修した本に『道法スタイル 野菜の垂直仕立て栽培』(学研プラス)など。