竹内 万里子著
出版社: 赤々舎
サイズ: A5変型
出版社サイトよりーーーーーーーーーーーー
写真を見ること 他者の痛みを想像することを
問いつづけ紡がれた 魂のエッセイ
「沈黙の地平を そこに潜んでいる無数の生のありようを どうにかしてただそれがあるように 言葉でたぐり寄せることは できないものだろうか ── 」
竹内万里子は、15年余にわたって写真・美術評論活動を行ってきました。本書は、初の単著となります。
過去のテキストを厳選し、日本の写真家ら11名について書かれたテキストと、巻頭の書き下ろしテキストを日英2カ国語で収載しました。
また、プロジェクト「ルワンダ ジェノサイドから生まれて」についての制作ノートも併せて掲載しています。
「写真を見ることとは何か」「他者の痛みを想像するとはどういうことか」という根本的な問いをめぐって紡がれてきたその思考と独自のアプローチを、初めてまとまった形で示すものです。
本書は、造本デザインにも注力し、思想を手渡せるような佇まい、文字の組み方を目指しました。
テキスト内で取り上げられる作品を2点ずつ、カラーで紹介しています。
図版としてではなく、これらの写真がなければ存在しなかったテキストの扉として、一枚ずつページに貼り込まれました。
見ることと書くことを往還しながら、わからなさを身をもって引き受け、静かに生み出された切実な言葉たち。
日英2カ国語で刊行することにより、いまだ少ない日本発の写真評論集として、また日本写真へのイントロダクションとして、海外でも幅広く読まれることを目しています。
著者略歴:
1972年、東京都生まれ。早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了( 芸術学)。
東京国立近代美術館客員研究員などを経て、現在、京都造形芸術大学准教授。国内外の作品集、新聞雑誌等に写真批評を寄稿。写真展企画も多数。
訳書にジョナサン・トーゴヴニク『ルワンダ ジェノサイドから生まれて』( 赤々舎、2010年) がある。現在、京都府在住。