「ポストヒュ-マン | 新しい人文学に向けて」ロ-ジ・ブライドッティ

「ポストヒュ-マン | 新しい人文学に向けて」ロ-ジ・ブライドッティ

通常価格
¥3,300
販売価格
¥3,300
通常価格
売り切れ
単価
あたり 
税込 配送料は購入手続き時に計算されます。

ロージ・ブライドッティ著|門林岳史=監訳|大貫菜穂、篠木涼、唄邦弘、福田安佐子、増田展大、松谷容作=共訳

出版社: フィルムアート

 

出版社サイトよりーーーーーーーーーーーー

ポストヒューマン理論入門の決定版!


近年「思弁的実在論」と並んで盛んに論じられている〈ニュー・マテリアリズム〉の動向の震源地のひとつであり、ジュディス・バトラー以降のフェミニズム理論を牽引する世界的に著名な理論家、ロージ・ブライドッティの初邦訳書、待望の刊行。


「人新世」の時代において、そして、テクノロジーに媒介されたグローバル資本主義経済の時代において、人間たちはかつてと同じ「人間性」を保持しているとみなしうるのか?


ひるがえって、「人新世」の時代においてかつての「人間性」を保持することが望みえないのだとすれば、どのような新たな「人間性」をアファーマティヴな(=多様な他者に開かれた)ものとして思い描きうるのか?


かつて理想として思い描かれた近代・西洋・白人・男性的な人間像と、

それを支えてきた旧来の人文主義と人間中心主義に異議を突きつけ、

バイオテクノロジー、ロボット工学、軍事技術から、グローバル資本主義や環境問題にいたるまで「ポストヒューマン」の問題系について包括的に議論する。


現代における私たち人間の生について考察し、

新しい人文学(ヒューマニティーズ)のかたちを描き出す

幅広い射程を有する「ポストヒューマン」理論の最重要著作、待望の邦訳。


著者略歴:

ロージ・ブライドッティ(Rosi Braidotti)

1954年イタリア生まれ、オーストラリア育ち。フェミニズム理論家、哲学者。オーストラリア国立大学、ソルボンヌ大学などで学び、1988年よりユトレヒト大学にて、女性研究プログラム創設時メンバーとして教鞭を執る。ユトレヒト大学女性研究オランダ研究学校の創設時ディレクター(1995–2005)、ユトレヒト大学人文学センターの創設時ディレクター(2007–2016)などを歴任。著書として本書の他に『不協和のパターン』(1991)、『ノマド的主体──現代フェミニズム理論における身体化と性的差異』(1994)、『メタモルフォーゼ──生成変化の唯物論的理論に向けて』(2002)、『トランスポジションズ──ノマド的倫理について』(2006)など。


【訳者略歴】

門林岳史(かどばやし・たけし)

1974年生。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了、博士(学術)。関西大学文学部映像文化専修准教授。専門はメディア論、表象文化論。著書に『ホワッチャドゥーイン、マーシャル・マクルーハン?──感性論的メディア論』(NTT出版、2009)、訳書にマクルーハン、フィオーレ『メディアはマッサージである──影響の目録』(河出文庫、2015)、リピット水田堯『原子の光(影の光学)』(共訳、月曜社、2013)。共著・分担執筆として『身体と親密圏の変容』(大澤真幸編、岩波書店、2015)、『映画とテクノロジー』(塚田幸光編、ミネルヴァ書房、2015)など。

大貫菜穂(おおぬき・なほ)

1982年生。立命館大学大学院先端総合学術研究科博士課程修了、博士(学術)。現在、京都造形芸術大学および神戸松蔭女子学院大学非常勤講師、立命館大学生存学研究センター客員研究員。専門は美学芸術学、身体装飾・改造論、タトゥー論、表象文化論。近著に「無辺のカンヴァスと対峙すること──イレズミにおける身体と彫師の聯絡」『Core Ethics』(第14号、2018)。共著・分担執筆として『傑作浮世絵コレクション 歌川国芳 遊戯と反骨の奇才絵師』(河出書房新社、2014)。

篠木涼(しのぎ・りょう)

1978年生。立命館大学大学院先端総合学術研究科博士課程修了、博士(学術)。団体職員。専門は視覚文化論、心理学史。主な論文として「「送り手」「受け手」の誕生──南博の社会心理学と戦後日本におけるマス・コミュニケーション研究成立の一側面」(『立命館人間科学研究』第37号、2018)、「『時計じかけのオレンジ』によって引き起こされた行動主義をめぐる「イメージ」への影響──1960―70年代における行動主義心理学と行動療法への批判を中心に」(『立命館人間科学研究』第35号、2017)。

唄邦弘(ばい・くにひろ)

1979年生。神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了、博士(文学)。現在、京都精華大学特別研究員。専門は芸術学、先史美術。主な論文として「日常のなかのゲーム/ゲームのなかの日常」(『ユリイカ』2017年2月号)、「イメージの生成からアンフォルムな痕跡へ──バタイユのラスコー解釈の可能性」(『美学芸術学論集』第11号、2015)。

福田安佐子(ふくだ・あさこ)

1988年生。京都大学大学院人間・環境学研究科後期博士課程在籍。日本学術振興会特別研究員(DC2)。専門はホラー映画史、表象文化論。主な論文に「ゾンビ映画史再考」(『人間・環境学』第25号、2016)、「ゾンビはいかに眼差すか」(『ディアファネース 芸術と思想』第4号、2017)、「呪いは電波にのって──スティーヴン・キングのゾンビと「見えないもの」」『ユリイカ』(2017年11月号)。

増田展大(ますだ・のぶひろ)

1984年生。神戸大学大学院人文学研究科博士課程退学、博士(文学)。現在、立命館大学映像学部講師。専門は写真史・映像メディア論。主な著書に『科学者の網膜──身体をめぐる映像技術論:1880-1910』(青弓社、2017)、共著・分担執筆として『スクリーン・スタディーズ』(光岡寿郎・大久保遼編著、東京大学出版会、2019)、『インスタグラムと現代視覚文化論』(レフ・マノヴィッチ他著、BNN新社、2018)、『ポケモンGOからの問い』(神田孝治・遠藤英樹・松本健太郎編、新曜社、2018)、『映像文化の社会学』(長谷正人編著、有斐閣、2016)など。

松谷容作(まつたに・ようさく)

1976年生。神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了、博士(文学)。國學院大學文学部准教授。専門は美学、映像文化論。主な論文に「環境内存在としてのコンピュータ──コンピュータを介した経験の更新についての一考察」『総合文化研究所紀要』第34号(2017)など。共著・分担執筆として『スクリーン・スタディーズ』(光岡寿郎・大久保遼編、東京大学出版会、2019)、『手と足と眼と耳──地域と映像アーカイブをめぐる実践と研究』(原田健一・水島久光編、学文社、2018)、『映像文化の社会学』(長谷正人編、有斐閣、2016)など。