フィリップ・フック著 中山ゆかり訳
出版社: フィルムアート
出版社サイトよりーーーーーーーーーーーー
サザビーズの競売人(オークショニア)が案内する、美術史と美術品の価値に影響を与えた魅力的な画商列伝。
数量でははかることが難しく、美や質や稀少性といった概念によって左右される美術品の価値。
画商が売りこんでいるもの、それは漠然とした、はかり知れない、だが無限の値打ちをもったもの。
すなわち芸術家の天賦の才能である。
美術の世界でこれまで顧みられることのなかった画商という存在。
美術品を売ることに対して自身の想像力と創意工夫と、
そして説得力の限りを捧げた一群の魅力的な男たち(そして女たち)が登場!!
美術史に新たな角度から光を投げかける画期的な作品!!
オークション会社サザビーズのディレクター、フィリップ・フックが
今度は「画商」について語る!!
著者略歴:
フィリップ・フック
オークション会社サザビーズのディレクター。また、絵画部門のシニア・スペシャリストを務める。35年にわたり美術界の仕事に従事し、その間、オークション会社クリスティーズのディレクターを務め、さらに画商としても国際的に活躍した。著書には、世界各国での印象派の受容の歴史を分析した『印象派はこうして世界を征服した』(白水社)など、美術市場に精通した立場から美術史を論じた書籍のほか、推理小説『灰の中の名画』(ハヤカワ文庫NV)など、5冊の小説がある。また英国BBCの人気テレビ番組「アンティーク・ロードショー」では、1978年から2003年まで、レギュラーで鑑定人役を務めた。
中山ゆかり(なかやま・ゆかり)
翻訳家。慶應義塾大学法学部卒業。英国イースト・アングリア大学にて、美術・建築史学科大学院ディプロマを取得。訳書に、フィリップ・フック『印象派はこうして世界を征服した』、フローラ・フレイザー『ナポレオンの妹』、レニー・ソールズベリー/アリー・スジョ『偽りの来歴 20世紀最大の絵画詐欺事件』、サンディ・ネアン『美術品はなぜ盗まれるのか ターナーを取り戻した学芸員の静かな闘い』(以上、白水社)、デヴィッド・ハジュー『有害コミック撲滅! アメリカを変えた50年代「悪書」狩り』(共訳、岩波書店)、『ロダン 天才のかたち』(共訳、白水社)など。