河原 啓子著
出版社: フィルムアート
出版社サイトよりーーーーーーーーーーーー
ピカソ、モネ、ルノワール、葛飾北斎、伊藤若冲、熊谷守一……
長生きした画家たちは、晩年期の作品の題材に何を選び、どのように画業と向き合ったのか?
巨匠たちの晩年の作品や創作活動を見つめ、「アート」と「生き方」について考える。
ピカソや葛飾北斎など、誰でも名前は知っている西洋と日本美術史の巨匠(画家)たちが、老境を迎えたときにどういう晩年を過ごしたか、という点を、最晩年の作品とともに紹介します。
老境の時期にフォーカスしたときに見えてくる「人間らしさ」から、高名な芸術家たちも決して超人的な天賦の才に恵まれた特別な人間ではなく、私たち同様に悩んだり死に怯えたりする存在であるという気づきが得られ、さらに死ぬ間際まで現役であり続けた個性豊かな15名の老境の気持ちをドラマティックに感じることができます。
近代絵画の再入門としてはもちろん、人生100年時代の到来に向け年を重ねていこうとしている人たち、第一線から退き第二の人生を考え始めている人たち、ゆとりを持ちたいと思う方たちに是非読んでほしい1冊。
著者略歴:
博士(芸術学)。青山学院大学・立教大学兼任講師。武蔵野美術大学、国立音楽大学、日本大学ほか非常勤講師。アートジャーナリスト。アートドキュメンタリー作家。
“The Garden City Times”(Singapore) 記者、『新美術新聞』記者を経て、現職。第三期東京都生涯学習審議会委員、練馬区行政評価委員ほか行政委員を歴任。単著に『芸術受容の近代的パラダイム――日本における見る欲望と価値観の形成』(美術年鑑社、2001年)、『「空想美術館」を超えて』(同、2011年)、共著、論文多数。専門は、芸術社会学(アートマネジメント論)、博物館学、コミュニケーション論。直近の研究では、「AIとアート」をテーマに論文発表(『武蔵野美術大学研究紀要№49 (2018)』)。大学教育のほか、2012年より行っている荒川区生涯学習講座は毎年好評を博しているほか、芸術活動をする人のための社会人教育や審査員にも携わる。