佐々木 敦著
出版社: フィルムアート
出版社サイトよりーーーーーーーーーーーー
アートはなぜアートなのか?
アートをアートたらしめているものとは何か?
「芸術」の同語反復=アートートロジーをめぐり、批評家・佐々木敦が私たちの硬直した芸術/アート観を揺さぶる!
「すばる」誌の人気連載にして著者初の芸術論が、増補のうえ待望の書籍化!
映画、音楽、演劇、文学等々、ジャンルの垣根を超えて「批評」の今日的な可能性を実践において追求する佐々木敦が、マルセル・デュシャン「泉」から1世紀を超えていま、現代芸術/現代アートを問い直す。
「アート」はなぜ「アート」なのか? レディ・メイド以来、多くの論者によって繰り返されてきたその問いは、今日においてなお未解決である。私たちはたんにその同語反復を見て見ぬ振りしているだけではないのか? 「あなた方は、本当に、ほんとうにこの問題をまともに考えてみたことがあるのですか?」(佐々木敦)
2017年から2018年にかけて行われた展覧会、公演、刊行された書籍や公開された映画作品を通じた思考のルポルタージュであるとともに、「芸術」の同語反復に彩られたこれまでの100年をめぐる批判的考察、そしてこの先の100年をめぐる挑発的宣言として、本書は編まれている。
著者略歴:
1964年愛知県生まれ。批評家。音楽レーベルHEADZ主宰。広範な範囲で批評活動を行う。著書に、『ニッポンの思想』『ニッポンの音楽』『ニッポンの文学』(講談社現代新書)、『あなたは今、この文章を読んでいる。』(慶應義塾大学出版会)、『シチュエーションズ』(文藝春秋)、『未知との遭遇』(筑摩書房)、『これは小説ではない』(新潮社)、『批評王――終わりなき思考のレッスン』(工作舎)、『絶体絶命文芸時評』(書肆侃侃房)など多数。2020年、「批評家卒業」を宣言。同年3月、初の小説「半睡」を発表した。